旅の目的の一つである、白老町にある、国立アイヌ民族博物館を訪れた。
通称は、「ウポポイ」:「民族共生象徴空間」となっています。
大勢で歌うことをアイヌ語で「ウポポイ」というのだそうだ。(ウィキペディア)
立派な施設と多数のガイドがいらっしゃいました。
目を引いたのは、アイヌとカムイの関係、あの世とは何か?という展示です。
又、諸外国との関係、アイヌの呼称の違いも興味深いものでした。
一方、アイヌ民族が滅亡に瀕している歴史は、簡単なパネル展示で辿っているだけで、
どうも、展示方法が文化祭の研究発表みたいで、字も小さくて、しっかりと内容を
伝えようという意志が感じられませんでした。
衣装、踊りはあるが、本当の生活がどのようだったか、森と川と海の恵みをどのように分け合い、集団として、部族として生活していたかという視点がないと感じました。
以前訪れた、阿寒湖のアイヌ紹介施設(アイヌコタン)、登別のアイヌ村再現などが
現実感をもって迫っていました。
更に、アイヌの部族社会がどのようなもので、その後、和人がアイヌを追い詰め、
どのように生活を奪ったのか、など、ちょっと厳しいところの展示が少なかったようです。
近くに、慰霊施設があり、明治以降、収集されたアイヌ人の遺骨を集め戻して慰霊しているそうです。
しかし、アイヌの人々には、和人の石造りのお墓という概念はないようで、和人の墓様式に押込められていると感じているのかも知れません。土に返すのが本来の姿のようです。
但し、アイヌ語研究の「知里真志保」の特別展示がありました。
これらの人々の努力で、アイヌ語などが現代に体系的に伝わった、アイヌ文化が残ったと思われ、先人の努力と成果を感じます。
ウポポイの紹介です。
https://youtu.be/bPYizgieVr0
コメント